単にクセ毛といっても大きく分けて3種類あることはご存知でしょうか?
実はクセ毛の種類に応じて縮毛矯正の方法を変えないとうまく伸ばす事ができません。ここではクセ毛の種類、クセ毛の原因、各クセ毛の内部構造と対策について解説していきます。
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波状毛とは
日本人に一番多いタイプがこの波状毛というクセ毛です。主な原因は毛根の固定部の歪み。髪は生まれたばかりでは液状ですが、文字通り固定部で固まります。ところがこの固定部が曲がっていると髪は当然曲がったまま固定されるのでクセ毛となるのです。このタイプは髪を水で湿らせるとクセが強くなり、逆にドライヤーで乾かすとクセが伸びる傾向があります。
(対策) 基本的に通常の縮毛矯正でクセ毛を伸ばすことができます。
ただしキューティクルがしっかりして薬剤が浸透しにくい髪質(撥水毛)に関しては、ブースター矯正がおすすめです。
*ブースター矯正とは、あらかじめ薬液が浸透しやすいように前処理を行うことで、薬剤の力を弱めた施術が可能となり、髪への負担を和らげる事が出来る矯正です。
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うねり毛とは
特殊なクセ毛のタイプといえます。主な原因は毛乳頭における血液量のムラと考えられ、妊婦さんなど貧血状態が続くとうねり毛になったりすることがあります。
図を見て分かる通り髪の内部でオルトコルテックス(親水性)とパラコルテックス(撥水性)の異なる性質が偏って出来てしまうためクセ毛となります。
このタイプは髪を湿らせるとクセが伸び、逆にドライヤーで乾かすとクセが強くなる傾向があります。(対策) ダブル還元矯正によりクセをキレイに伸ばすことができます。
*ダブル還元とは…髪に作用するところが違う2種類の縮毛矯正1液を2回に分けて使用します。まずは硬い芯の部分の「パラコルテックス」を軟化させ、次に柔らかい部分の「オルトコルテックス」を軟化させることによって均等に軟化することができ、うねり毛をキレイに伸ばすことができます。
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縮毛とは
黒人みたいな細かくちりついた髪のクセのタイプです。主な原因は波状毛の特徴である毛根の歪みと、うねり毛の特徴である血液量のムラの両方です。
図をみてわかるとおり「オルトコルテックス」、「パラコルテックス」が2分割になっていることが特徴です。(対策)髪の太さにムラがあり非常に切れやすいので注意が必要です。
通常の縮毛矯正だとクセを均等に伸ばす事が難しいため、ブースター軟化法とダブル軟化法を組み合わせる事がベストです。